外出先からエアコンの電源を入れる


前回、外出先のスマホなどから自宅のRaspberryを操作する方法を紹介しました。
会社からの帰り道、電車の中からエアコンの電源を入れたいと考えて、いろいろな機材を試しましたが、
エアコンの赤外線パルスは特殊で、学習リモコ ンの類は 全て使えませんでした。
最終的にエアコン用ユニバーサルマルチリモコン各社共通 1000種対応を改造することで実現できました。
改造そのものはきわめて簡単で、数十年ぶりに半田ごてを握った私でも、問題なく改造することができました。

【STEP1】リモコン入手

まず最初に楽天などで エ アコン用ユニバーサルマルチリモコン各社共通 1000種対応 を入手し、
自宅のエアコンでこのリモコンが使えることを確認してください。
このリモコンが使えないときは、このページはこれ以上、役に立ちません。
エアコン用ユニバーサルマルチリモコン各社共通 1000種対応には「CHUNGHOP」の刻印の物と、
「GNW」の刻印の物があることを確認していますが、エアコンメーカのメーカコードの割り当てが少 し違うだけで
どちらも同じ改造ができることを確認しています。
リモコンの操作方法などはリモコンに付属のマニュアルを参照してください。

リモコン(表)
リモコン(裏)

【STEP2】リモコン改造

リモコンが使えることが分かったらリモコンの改造に取り掛かります。
まずリモコンのケースを外します。
ケースの溝にマイナスドライバーなどを引っ掛けてこじ開けます。




基盤も外します。



基盤の写真の位置(電源ボタンのON/OFFの部分)を紙ヤスリで金属色がでるまで軽く磨き導線を半田付けします。
私は写真のようにメスのコネクターが付いている2芯のケーブル(アッセンブルケーブル)を使いまし た。
普通のリード線でも大丈夫です。






ふたを閉めるときに導線が当たるので、本体の横に切り欠きを入れます。
ヤスリやカッターで簡単に加工できます。





導線の半田付けが終わったら、基盤を元に戻し、ケースを閉めて電池を入れて、再びエアコンメーカのメーカコードの設定をしてください。




「CHUNGHOP」の刻印のものでも同じ改造が可能です。


メーカコードの設定が終われば、リモコンをエアコンに向けて、導線を1〜2秒ショートさせます。


エアコンの電源が入れば加工は成功です。

【STEP3】ブレッドボードでの回路の作成

以下の部品を準備してください。
・フォトカプラー(TLP521-1TLP621-1TLP785、 あるいはその 同等品)
・フォトカプラーのデータシートから求めた抵抗

抵抗値の計算は使用するフォトカプラーの発光側の順方向電圧(Vf)と順方向電流(If)から以下の式で求まります。
(3.3V−フォトカプラーの順方向電圧)/フォトカプラーの順方向電流
たとえばTLP621-1(TLP785)を使う場合、TLP621-1(TLP785)のデー タシートの電気的特性の表から
If=10mA(0.01A)、Vf=1.0〜1.3Vであることが分かりますので
(3.3-1.0)/0.01=230オーム
から
(3.3-1.3)/0.01=200オーム
の抵抗を使えばよいことが分かります。

抵抗値が決まったら、写真のようにブレットボードに部品を組み立てます。



回路図は以下のとおりです


フォトカプラーには発光側、受光側の区別がありますので注意してください。
TLP621-1(TLP785)を使う場合、1−2番ピンが発光側、3−4番ピンが受光側なので、発光側1番ピンに抵抗をつけ、2番ピンは GRDに 接続します。
受光側は極性は関係ないので、改造したリモコンの導線をつけます。
フォトカプラーのピン配列は各メーカのデータシートで確認してください。

たとえばRaspberry PiでGPIO-22を使う場合、赤の線は本体の15番ピン、黒の線は本体の9番ピン、または25番ピンに接続します。
緑と青の線はリモコンの導線に接続します。
後はエルチカと同じで、GPIO-22を数秒間ONにすればエアコンが動き出します。

#!/bin/bash
sudo sh -c "echo 22 > /sys/class/gpio/export"
sudo sh -c "echo out > /sys/class/gpio/gpio22/direction"
sudo sh -c "echo 0 > /sys/class/gpio/gpio22/value"
sudo sh -c "echo 1 > /sys/class/gpio/gpio22/value"
sleep 1
sudo sh -c "echo 0 > /sys/class/gpio/gpio22/value"
sudo sh -c "echo 22 > /sys/class/gpio/unexport"

次回は、自宅のRaspberry(Raspberry君)から外出先のスマホ、携帯にメールを送る方法を紹介する予定です。

続く...